2ntブログ
2024.11.1316:28

朽ちない死体

こんにちは。三度の飯より美女の死体ですが、三度の飯が美女の死体の肉料理だと話が変わってきますね。nexaです。

乱歩『蟲』

江戸川乱歩の『蟲』は、主人公が初恋の相手である女優を殺して手に入れるものの、「蟲」に侵されていく死体に正気を失っていく話です。その中のこの一節は主人公をなんとも滑稽かつ不憫に思わせます。
彼の慌だしい頭の中に巨大な真空のガラス瓶だとか、死体の花氷だとかの、荒唐無稽な幻影が浮んでは消えて行った。
美女の死体を永遠に保存して鑑賞することができたら素敵だと思う一方、朽ちるからこそ一瞬の美しさが際立つのかもしれない、そんなことを感じます。

ジローラモ・セガート

諦めの悪い人類は、人の死体を永遠に保存しようと色々な方法を試みてきました。古代エジプトのミイラから現代のエンバーミング、プラスティネーションまで、様々な方法が開発されました。エンバーミングされた美女と言えば、マリリン・モンロー、テレサ・テン、エバ・ペロンが知られています。屍姦系の創作物などでもSF的な死体の永久保存はしばしば見かけるモティーフですね。

そんな中で異彩を放つのが、19世紀のイタリアの博物学者、ジローラモ・セガートです。セガートは、遺体を石に変えて保存する技術を発明しました。彼によって石に変えられた若い女性のおっぱいが、今も残っています。おっぱいという魅力的な部分が残っているのが、なんだかいいですね。

しかし彼の死後、この技術は失われてしまいました。

セーヌ川の身元不明少女

死体自体を保存することは難しくとも、死体から型取りして作った造形物であれば恒久的な保存が可能です。

1880年代の終わりごろ、フランスのセーヌ川で、美少女の死体が発見されました。死体安置所の病理学者は石膏で彼女のデスマスクを作らせました。この身元不明のミステリアスな少女の美貌は人々を魅了し、多くの複製品が作られました。

Linconnue_de_la_Seine_(masque_mortuaire).jpg

さらには心肺蘇生法の訓練人形のモデルとなり、「史上もっともキスされた顔」となりました。

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