2014.03.3101:53
【創作】姫騎屍を葬る歌
以前南方熊楠の「屍愛について」を紹介したとき、読者の方と「屍愛とはロマンチックな言葉だ」という話をしましたが、necrophilia(νεκρός屍+φιλία愛)の直訳だといまさら気付いたnexaです。
我々東洋人は「屍と姦淫する」というふうに行動を中心に捕えますが、西洋人は「屍を愛する」というふうに精神を中心に捕えるようです。死体とセックスすること、死体を愛すること、どちらも欠けることなく考えたいものですね。
さて、今日は中世をイメージした叙事詩を作りました。
姫騎屍を葬る歌
嗚呼敵なれど美しき
十字の軍の姫騎士よ
嗚呼敵なればいと憎き
金髪碧眼の姫騎士よ
我が領邦を侵しつれば
蹂躙せんと望みぬれば
白き柔肌貫きて
我が槍は汝(なれ)が息を止めつ
白馬は驚き地に倒れ伏し
起くれば即ち逃げ帰る
赤き血潮は白き肌
黄金の髪も染め上げぬ
兜を取れば首は拉(ひし)げて
目は見開きて彼方を見やる
胸当てを剥ぎ柔肌に触れ
鎖帷子を脱がし了りぬ
乙女の秘所は顕れり
茲に汝が処女なるを知る
蓋し男に見せしことなき
乙女の陰(ほと)に初めて触れき
生きて男を知らざりき
死せる乙女を女と為(な)しつ
永久(とわ)に孕まぬ子袋に
我が精虫を泳がしむ
生ける女の幾倍も
死せる乙女は佳かりけり
三日三晩を同衾し
屍(かばね)を土に還したり
我々東洋人は「屍と姦淫する」というふうに行動を中心に捕えますが、西洋人は「屍を愛する」というふうに精神を中心に捕えるようです。死体とセックスすること、死体を愛すること、どちらも欠けることなく考えたいものですね。
さて、今日は中世をイメージした叙事詩を作りました。
姫騎屍を葬る歌
嗚呼敵なれど美しき
十字の軍の姫騎士よ
嗚呼敵なればいと憎き
金髪碧眼の姫騎士よ
我が領邦を侵しつれば
蹂躙せんと望みぬれば
白き柔肌貫きて
我が槍は汝(なれ)が息を止めつ
白馬は驚き地に倒れ伏し
起くれば即ち逃げ帰る
赤き血潮は白き肌
黄金の髪も染め上げぬ
兜を取れば首は拉(ひし)げて
目は見開きて彼方を見やる
胸当てを剥ぎ柔肌に触れ
鎖帷子を脱がし了りぬ
乙女の秘所は顕れり
茲に汝が処女なるを知る
蓋し男に見せしことなき
乙女の陰(ほと)に初めて触れき
生きて男を知らざりき
死せる乙女を女と為(な)しつ
永久(とわ)に孕まぬ子袋に
我が精虫を泳がしむ
生ける女の幾倍も
死せる乙女は佳かりけり
三日三晩を同衾し
屍(かばね)を土に還したり