2014.07.2601:08
紫の上の死
こんにちは。nexaです。
小学生の女の子を拉致した男が「少女を自分好みに育て、将来は結婚したかった」と供述し、リアル源氏物語として話題ですが、ここで光源氏に拉致され育てられた元少女の死体の描写をご覧ください。
本文
現代語訳
小学生の女の子を拉致した男が「少女を自分好みに育て、将来は結婚したかった」と供述し、リアル源氏物語として話題ですが、ここで光源氏に拉致され育てられた元少女の死体の描写をご覧ください。
本文
(日本古典文学大系『源氏物語』第三十九帖「御法」より)御ぐしの、たゞ、うちやられ給へるほど、こちたくけうらにて、つゆばかり乱れたる気色もなう、つやつやと、美しげなるさまぞ、限りなき。火のいとあかきに、御色は、いと白く、光るやうにて、とかくうち紛らはすことありし、現(うつゝ)のもてなしよりも、いふかひなきさまに、何心なくて臥したまへる御有様の、「あかぬ所なし」と言はんも、更なりや。
現代語訳
(紫の上の死体の)お髪が、ただ、そのままにされた具合は、はなはだしく清らかで、少しの乱れた様子もなく、つやつやと、美しい様子は限りない。とても明るい灯に(照らされて)、(顔の)お色はとても白く、光るようで、なにかと(化粧などで)ごまかすこともあった、生前の振る舞いよりも、お亡くなりになって、心もなく眠っていらっしゃるご様子は、「物足りないところがない」などと言うのも、(当たり前すぎて)今さらという感じだ。